かつて法人向けゴルフ会員権で人気を博していたのが無記名式でした。ゴルフ会員権を所有する法人に属している社員であれば、誰でも利用できることから同僚による親睦会や福利厚生、取引先を交えての接待ゴルフなどに利用されていました。しかし無記名式の利用規約に反する会員権の貸し借りする事例が増えるようになり、トラブルとなったことをきっかけに減少に転じており記名式が主流になっています。現在でも無記名式を採用しているゴルフ場が存在しているため、売買業者を通じて購入できます。
購入価格は需要と供給に合わせて変化しますが、記名式よりも高く設定されている場合がほとんどです。利用できるサービスは個人名義のものと基本的に変わりませんが、複数人で利用するほど割安になるよう設定されていることが多いため、一人で利用すると高く感じてしまうことがあります。ゴルフ会員権の法人無記名式を検討するさいには、予算や目的をしっかりと抑えておきましょう。名門ゴルフ場の無記名式の場合は、数千万円から1億円を超えることも少なくないので確実に利用する目的に限定することをおすすめします。
例えば取引先との接待ゴルフ、社員向けの福利厚生や親睦などはっきりとした目的があるとよいです。逆に相場が安かったから購入したり、節税といった理由だと結果的に利用する機会が少なくなり、年会費などの負担だけ続けてしまいかねません。無記名式のゴルフ会員権を購入するのであれば、できるだけ活用できるよう体制を検討しておくのも大切です。また法人無記名式のゴルフ会員権は、他の法人に貸与すると違反になるため必ず規約に従ってください。