CRMでわかるのは顧客のニーズ、すなわち期待です。自社の製品の特徴を熟知しているから、それは十分に把握していると思っていると、意外なところにあるニーズを見落としがちです。比較される製品が他社の同じような製品と思っていたら、全く違う分野の製品と取り合いをしていたなんてこともないとは言えません。例えば商店街に屋根がつくことで雨具が売れなくなったり、宅配サービスが始まってコインロッカーの需要がなくなるようなケースです。
どんな分野から影響を受けやすいかをできるだけ広く知っておくことが重要です。CRMで分析する項目は、できるだけ広くした方が効果的です。関係ないと思っているようなことも、実際には影響していることがあるからです。同じような製品との比較なら簡単に優位性をもてるようなものでも、全く違う分野との比較では全く太刀打ちできない場合もあります。
それが何かを知るためには行動履歴の解析が有効ですが、それ以外にもアンケートや外部調査などの情報も有効です。CRMでこのようなデータを蓄積し、顧客の期待に関する範囲や種類を明確にしていきます。良い製品だけどこの状況でなければいらないと考えられているなら、その状況が変化した時にピンチになります。変化が起きないようにするか、変化しても必要とされる付加価値をつけるか、全く違う製品を考えるかなど業績に維持のために試行錯誤することが必要です。
そのためには状況も含めた評価が重要です。